健康保険制度とは 

◆目的

会社(事業主)と従業員(被保険者)が保険料を出し合い、被保険者やその家族(被扶養者)が病気やケガをした時に、一定の負担で医療を受けられる仕組みです。
医療の給付(現物給付)のほかに、いざというときの経済的負担を軽減するため、現金による給付(現金給付)があります。これは、出産や死亡のときに加え、業務外の病気やケガの療養のため仕事に就けず賃金が支払われない時の生活保障を目的とした傷病手当金等です。

 

     
◆現物給付

現物給付とは、病院に健康保険証を提示することにより、一定割合の自己負担で診察や治療を受けたり、薬をもらうことができるということです。この診察や治療の行為、薬を支給するという行為が"現物"と表現されています。言い換えると、本人が受ける「治療行為」という"現物"を健保組合に入っていることによって給付されるため、「現物給付」と呼んでいます。

     

 

◆現金給付

現金給付は、たとえば病気で休んだときの傷病手当金や被保険者・被扶養者が子供を出産した時の出産育児一時金は”現金”そのもので支給されます。これを「現金給付」と呼んでいます。

 

      
◆医療費支払の仕組み

 

◆レセプト

レセプトとは各病院(総合病院は診療科ごと)、各患者ごと、入院・外来ごと、暦月1ヶ月ごとに病院から健保組合宛に提出される請求書のことです。正式名称を「診療報酬明細書」といいます。

 

◆法定給付と付加給付
健康保険法で定められている給付を法定給付といい、各健康保険組合が独自に定めて、法定給付に上乗せする給付を付加給付といいます。
KNT健保で実施している給付内容は以下のとおりです。
種別 被保険者(本人) 給付方法 被扶養者(家族) 給付方法




療養の給付 現物 家族療養費 現物
入院時食事・生活療養費 現物
特定療養費 現物 特定療養費 現物
訪問看護療養費 現物 家族訪問看護療養費 現物
療養費 現物・現金 第二家族療養費 現物・現金
移送費 現金 家族移送費 現金
高額療養費 現金・現物 家族高額療養費 現物・現金
合算高額療養費             *被保険者に支給 現金
傷病手当金 現金    

出産育児一時金 現物・現金 家族出産育児一時金 現物・現金
出産手当金 現金    

埋葬料(費) 現金 家族埋葬料 現金




一部負担還元金 現金 家族療養費付加金 現金
訪問看護療養費付加金 現金 家族訪問看護費付加金 現金
合算高額療養費付加金        *被保険者に支給 現金
出産 出産育児一時金付加金 現金       
死亡 埋葬料付加金 現金 家族埋葬料付加金 現金

 

◆医療費の負担割合と保険診療
病気やケガをしたときに、健康保険を取扱っている病院、診療所、歯科医院、調剤薬局の窓口にて健康保険証を提示することにより、総医療費の一部を負担することで必要な医療を受けることができます。(平成27年4月現在)
療養費の負担割合
年齢区分 負担割合
本人・家族 3割
70歳以上75歳未満 2割(一定所得以上3割)
昭和19年4月1日以前生まれの方は1割負担
義務教育就学前までの子 2割

◆健康保険が使える診療

健康保険で認められている診療は以下の6つです。

  1. 診察、検査
    病気やケガをした場合には、健康保険証を提示することによりいつでも医師の保険診療や、診察に必要な検査を受けることができます。
  2. 治療材料の支給
    医師が直接治療に用いるガーゼ、包帯、眼帯などは支給されます。コルセット、義手、義足は治療上必要であると認められた場合健康保険の対象となります。
    (詳しくは、「自分でお金を立て替えた(療養費)」をご覧ください。)
  3. 薬の支給
    治療のために必要な薬が支給されます。
  4. 処置、手術その他の治療
    注射、患部の切開・縫合などの手術、放射線治療や慢性病の療養指導も受けられます。但し、国で認められていない特殊な治療は、保険診療として受けられません。
  5. 在宅療養の管理など
    医師が必要と認めれば、在宅自己注射などの指導管理が受けられます。また、看護師などによる訪問看護も受けられます。
  6. 入院療養
    医師が必要と認めれば、入院治療と食事、看護が受けられます。

 

◆入院中にかかる食事代(「入院時食事・生活療養費」「家族療養費」)
 
入院中にかかる食事代は、本人が定額の標準負担額を病院に支払い、残りの費用は健保組合が「入院時食事・生活療養費(被扶養者の場合は「家族療養費」)」として病院に支払います。

なお、本人が支払う定額の標準負担額は、平成28年4月1日から、これまでの食材費相当額に加え、新たに調理費相当額を段階的にご負担いただくことになりました。 
平成28年
3月31日まで
平成28年
4月1日から
平成30年
4月1日から
260円 360円 460円
※低所得者(住民税非課税など)は標準負担額の軽減制度があります。
※標準負担額に要した費用は、高額療養費や付加給付の算定対象とはなりません。

 

◆健康保険が使えない場合

仕事が原因となって起きた病気やケガや通勤途上の病気やケガ、医師が必要と認めていない診療などは保険診療が受けられません。

■業務上や通勤途上の病気やケガ
仕事が原因となって起きた病気やケガ、障害又は死亡を業務災害といい、通勤途上の病気やケガ、障害又は死亡は通勤災害といいます。いずれも健康保険の給付対象外となり、労災保険から給付を受けることとなります。

■その他健康保険が使えないもの
健康保険で診療を受けられるのは、症状の現れた病気やケガに限られます。次のような場合には保険診療は受けられません。

  1. 病気とみなさないもの
    単なる疲労や倦怠
    予防注射
    通常の妊娠・お産
    経済上の理由による人工妊娠中絶手術

  2. 治療のためでないもの
    症状固定後の義手などの装具やめがね、補聴器代など
    隆鼻術、二重まぶたなどの美容を目的とする整形手術
     
  3. その他
    日常生活に支障のないホクロ、アザなど